中国古典に「曲礼」(きょくらい)というのがあって、「曲」というのは「くわしい」という意味らしいが、その「曲礼」の中に「年齢」のことが書いてあった。
たとえば、人生まれて10年を「幼」という――学ぶ。
(教えを受ける年齢ということ)
20を「弱」という――冠す。
(冠をつける年齢だということ。
「弱冠」というのはここからきたようだ)
30を「壮」という。
40を「強」という。
50を「艾」(がい)という。
60を「耆」(き)という。
70は「老」という。
80、90を「耋」(てつ)という。
30代はエネルギーが旺盛なので、まさに壮です。
40になると、それがさらに強くなり、
50は「艾」(がい)。
艾というのは、ゴマ塩頭のように頭に白いものがまじってくるということ。
30代、40代は意気盛んである故に、いろんなムダなものをつけている。
そういうムダなものを取り去り、省いていく年齢だということだと思うが、その中で私と同じ60代の「耆」というのが面白い。
「老」の上の字に「旨」で「き」と読むようで、「旨」というのは「うまい」ということ。
「うまい」というのは、あまいとか酸っぱいとかという単純な味ではなく、5つの味をミックスした、たとえようのないデリケートな味のことをいうようだ。
だから、これに手ヘンをつけると、
「指」――指というのは独得のデリケートな働きをする。魚ヘンをつけると、「鮨」――独得のうまい食物。
つまり、「耆」というのは、人生のあまいもからいも、あらゆる体験を通して、なんともいえない人間の風味がでてくる年齢だということなんだそうだ。そういう意味でも60代は黄金期。
もちろん健康あってのことだが、独得のデリケートな働きをする指を使って、そんな味わいのある三味線を弾いて行きたいものだ。
- 2018/06/15(金) 07:32:47|
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一昨年もお世話になった、銀座並木通りの悠久の蔵で25日に再び演奏させていただくことになった。今日はその打ち合わせだが、日本酒好きな方にはたまらない内容となっている。
- 2018/05/11(金) 23:55:27|
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午前中のレッスンを終えてから、生徒の所属するダンスカンパニー、マドモアゼルシネマのステージを鑑賞に神楽坂セッションハウスへ!
躍動感溢れるコンテンポラリーダンスの深い芸術性に触れて大満足。世界に羽ばたいて頑張っている生徒に拍手を送りたい!
かなり前だが、神楽坂毘沙門天でライブを開催したことがあった。神楽坂通り近辺は、いつ来ても飽きない好きな場所だ。
- 2018/04/30(月) 23:09:21|
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